【考察】VP POOL SIZEの設定変更で遊び方が変わる?

戦術・戦略

対戦ルールの設定項目の1つ「VP POOL SIZE(勝利点プールサイズ)」。皆さんは普段、この設定をどのように選んでいるでしょうか?​

言わずもがな、「プレイ時間の調整オプション(手軽に遊ぶか、長めに遊ぶか)」として使われることが多い項目かなと思います。

​ですがゲームの挙動としては、VP POOL SIZEは単なるプレイ時間の差だけでなく、「どんな立ち回りや買い物が活きてくるか」というゲームの性質を変える要素と捉えることもできます。

​今回は、VP POOL SIZEの違いによって「立ち回りやカード選びの意識がどう変わるか」という考察をまとめてみました。

「こういう見方もあるんだな」程度に、ひとつの選択肢として楽しんでいただけたら嬉しいです。

基本:設定毎の詳細

デジタル版では設定がHALF, STANDARD, EXTENDEDの3種類でVPの数が変わる他、ゲームの参加人数でも数が異なります。

これらの関係をまとめたものが下表となります。

人数\SIZEHALFSTANDAEDEXTENDED
2人112359
3人142882
4人1633105
STANDARDを基準として、HALFが約半分(端数切捨て)となっている。EXTENDEDはやや不規則(人数少ない側から順に約2.5倍,約3.0倍,約3,5倍)と増えているので、単純に増えているわけではないことがわかる。

【考察】HALF

概要

コストパフォーマンスとスピード感を意識する攻防戦。

​VP POOL SIZEを「HALF」に設定した環境は、言わば「ゲーム終了までの猶予が短い短期決戦」になりやすいです。

​誰かが青VPを回収し始めると、あっという間にプールが減ってゲームが終わるため、カードゲーム用語で言う「アグロ(即効型)~ミッドレンジ」のような意識が活きてくる場面が多いです。

「コストパフォーマンス」を意識

​「HALF」環境で特に面白いと感じるのが、買い物における「コスパ(コストに対する即効性・リターン)」が、そのままダイレクトに戦果へ直結する点です。

例えば、次のようなイメージでしょうか。

  • ​じっくりデッキを育てる猶予があまりないため、「今出せるマナで、ゲーム終了までに最大限のVPやリソースを生み出せるか」を意識する。
  • デッキやカード内でのシナジーが悪いアドバンスメントでも、マナ損をさせない目的で前のめりに購入していく(マナ損とデッキのパワーバランスを天秤にかける)。

マナやスピリットの効率化を求め、少しでも対戦相手より損せず、相対的な優位を取りに行くような戦い方が求められる…とも言えますね。

個人的にコスパが良いと言えばHAWKを挙げます(諸説あり)。最低限の青VP確保と共に白VP2が4マナで得られるのは破格。中盤の仕掛けから終盤の詰めの段階まで使いやすいアドバンスメントですが、可能であればガーディアンも活用したい。

ゲーム終了までの「スピード感」を意識

もうひとつの魅力は、相手のスピード感を意識しながら自分の立ち回りを考えていく楽しさにあると思っています。

​こちらも、例えを挙げると次のようになります。

  • 対戦相手が序盤から青VPなどを集めてプールを削り始めた場合、こちらも青VPを稼ぐように付き合うか、終盤巻き返せるようにデッキ構築を進めるかの駆け引き。​
  • 対戦相手が成長を掻き集めてデッキを無害化していこうとする隙を見て、青VPを稼ぎ、相手のデッキが完成する前に勝負を付けてしまう
    • 成長系は揃うと強いが、アドバンスメント単体のパワーは弱めのため、育つ前に勝ち切ろうという意味。
  • 他プレイヤーの現時点のVP、及び青VPの取得具合から、ゲームの終了時点のVPを逆算/想定し、こちらの戦略に反映する。
    • 長期戦よりも数値が把握しやすく、想定が容易であるため、(簡単ではないが)先の見通しが立ちやすい。

相手の一挙手一投足を見逃さず、またその選択の意図を把握するようにし、先手先手を打つような戦い方が望まれますね。

高レベルアドバンスメントを取得されるだけで致命的な差を付けられる/付けることができる可能性もあるため、どんなアドバンスメントがあるかを把握し、そのマナ帯まで行って勝つのか、行く前に勝ち切るのかを考えるのも必要かもしれません。

まとめ

HALF戦は、短期決戦であると同時に、序盤…遅くとも中盤辺りから終盤顔負けの駆け引きが行われやすいルールとなります。

つまり、他のルールに比べて他プレイヤーを強く意識する必要が出てきます。

みんなでワイワイ小競り合いを楽しめる間柄の場合、短期決戦の側面以上に盛り上がることが出来るかもしれませんね。

あとは…何気に他プレイヤーと大差が付きづらいので、ゲームのひりつきとは裏腹に、後半ダレてしまうことが少ないのもメリットかも。

【考察】EXTENDED

概要

VP POOL SIZEを「EXTENDED」にする環境は、「自分の理想のデッキをどこまで育てるか」という長距離レースのような雰囲気に変わります。​

プールが非常に深いため、序盤に取られた少量の勝利点も、後半の展開次第で十分に挽回できるチャンスが残されています。

ここでは「コンボ(大器晩成型)」のような動きを試しやすいのが特徴です。

序盤は「準備」に専念してみる意識

​VPプールが大きい環境では、序盤に相手が小刻みにVPを獲得していても、そこまで焦る必要はないかもしれません。

数点の先行で一気にゲームが終わってしまうことが少ないためです。​

そのため、序盤はあえてVP獲得を後回しにして、「デッキの基礎体力作り」に力を注ぐという選択肢がかなり強力になってきます。

具体的には次の通りです。

  • ​マナやドロー能力の強化、デッキの無害化に集中するなどし、デッキの回転率を上げ、1手番で動かせるリソースを増やす。
  • ガーディアンを重ねるなどし、後々強力なカードを作るためのタネを準備する。
  • 理想カード作成のために、低コスト低パワーなアドバンスメントの購入を最低限にして、最大のリターンを求める。

自分のデッキと、その時のアドバンスメントやヴェールカードと向き合い、どのような流れで強くしていくかを見極める力が欲しいですね。

ガーディアンを参照/所持しているアドバンスメントの多くは、序盤引いても最低限働き、終盤までスケール(強化)するタイプが多い。慣れないうちは、こういったアドバンスメントを把握し、頼ってみるのも良いだろう。

勝負を決める強力な「シナジー」を意識

しっかりデッキが育った終盤には、自分の思い描く強力なカードを仕上げるフェーズでしょう。

具体的には次のような状況です。

  • 1手番で大量のマナやスピリットを叩き出し、高額なアドバンスメントや強力なヴェールカードを買い占めるような「爆発的なターン」を作れるようになります。
    • これにより、自分のデッキを思うままに強化していくことができるため、勝負を決めるカードを仕上げることを意識しましょう。
    • 買い物の自由度が高いため、キーカードを先に購入してしまうようなパワープレイも可能。有効な場合はガンガン攻めていこう。

序盤についた少しの点差なら、この完成したデッキの火力で一気にひっくり返せることもあるのが面白いところです。

1枚のカードと1枚のヴェールカードで24点の青VPが得られる強力な組み合わせ。こんなパワーを引いてくるたびに発揮できる状況になれば勝利は近い?

​まとめ

EXTENDED戦は長期戦になることから、誰よりも強力なカードを作ることが求められがちなルールです。

ただし、MysticValeは他プレイヤーに干渉する行為が少ないことから、ソロプレイをみんなと走るような感覚になるとも言われますね。

相手の動きに左右されすぎず、「自分の思い描いたシナジー(コンボ)をどこまで美しく完成させられるか」という、じっくり系デッキ構築ならではの醍醐味を存分に味わえるのがEXTENDED環境の良さだと思います。

また、是非とも一緒に対戦してくれた相手の美しいカードやコンボなんかも見せ合い、時には大失敗を共有しながら笑い、次の自分のプレイに活かすような遊び方も楽しそうですね。

さいごに

VP POOL SIZEによって戦略にまで影響する様や、その理屈や考察が伝わったでしょうか。

このように見ていくと、VP POOL SIZEの設定は単に「プレイ時間」を調整するだけでなく、次のように捉えることが出来そうでした。

  • ​HALF: コスパとスピード感を意識し、相手の動きに合わせる「駆け引き重視」
  • ​STANDARD: バランスの取れた「基本の攻防」
  • EXTENDED: 序盤の遅れを気にせず、自分のペースで理想のコンボを組み上げる「シナジー重視」

このように、遊ぶときの戦術的な楽しさを切り替える要素としても機能しているように感じます。​

「今日は相手とのピリッとした攻防を楽しみたいな」という時はHALFを、「今日はロマンのある強力なシナジーデッキを完成させたいな」という時はEXTENDEDを選んでみる、といった使い分けも面白いかもしれません。​

もし「いつもSTANDARDだけで遊んでいるな」という方がいらっしゃれば、ぜひ気分に合わせてプールサイズを変えてみてください。

普段とは少し違った『Mystic Vale』の奥深さや楽しさが見つかるきっかけになれば嬉しいです。

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